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!!! 概要
iSCSI Enterprise TargetはGPLv2で公開されているフリーなソフトウェアiSCSIターゲット。本体の他に、カーネルローダブルモジュール iscsi_trgt が必要。

以下、Squeezeで確認済み。

!!! インストール
iscsi_trgt モジュールは dkms のソースパッケージが用意されているので、それを使うと簡単にインストールできる。
iSCSI Enterprise Targetの本体のパッケージ名は iscsitarget。
iscsi_trgt モジュールの dkms ソースパッケージ名は iscsitarget-dkms。

 # apt-get install iscsitarget iscsitarget-dkms

dkmsソースパッケージをインストールすると、自動的にコンパイルしてくれて depmod まで完了しているので、完全一発インストールできる。

!!! 設定
!! /etc/iet/ietd.conf
/etc/iet/ietd.conf を開き、公開するターゲットのIQN・LUN・ストレージデバイスを登録し、オプションを設定する。
Target 節で設定する。

 Target iqn.2001-04.net.iscsitarget:iscsi1.mynet.local
         Lun 0 Path=/dev/sdb,Type=fileio

* Targetキーワードの後に、IQNを指定する。IQNは自分で一意のものを作成する。
* Lun キーワードの後に LUN を指定し、PathとTypeを指定する。
** Pathで指定できるのは、ブロックデバイスまたはファイル。これがこの LUN で提供される論理デバイスになる。
** Typeはfileio（デフォルト）かblockioの二択。後者はページキャッシュを介在しないダイレクトブロックIOを実行する、とのこと（man 5 ietd.conf）。iSCSIターゲットデバイス自身のページキャッシュを使いたくない・使う必要が無い場合に選択するようだ。
* その他のオプションについては man 5 ietd.conf 参照。

!! /etc/default/iscsitarget
/etc/default/iscsitarget を開く。ISCSITARGET_ENABLE の値が false になっており、このままだと ietd デーモンが起動しないので、true に変更して保存する。

 ISCSITARGET_ENABLE=true

これで /etc/init.d/iscsitarget start すれば ietd が起動して、ietd.conf で指定した LU の提供を行うようになる（/etc/init.d/iscsitargetの中で modprobe iscsi_trgt を行っているので、手動で modprobe する必要は無い）。

Debianでは、導入したデーモンは基本的に、OS起動時に自動起動するようになっている。